• vol. 331 エスカレートするパンドミ

    2012.10.10


    n         お昼時間に食パン(パン・ド・ミ) を買おうとちょっと立ち寄った、駅前の「ダロワイヨ」。 あれッ、種類が増えている! それにしても、この値段の違いは何・・・・?  ふ~ん、なるほど材料の違いなのね。 それにしても信じられない。 食パン一斤が、一斤がですよ、400円台、600円台、900円台・・・と3種類もある。 最近、新しい食パンを見ると反応してしまい、一応チェックのために、真ん中の価格の600円台のものを買いました。 お水を一切使わず、ミルクのみ。 普通、パンに使われているバターやマーガリン等ではなく、なんと発酵バターを使い、もちろん、小麦粉も違うみたいです。 パンの表現に、フランスパンのような「リーン(Lean)なパン」と、ホテルパンと呼ばれる「リッチ(Rich)なパン」がありますが、作り手の思想は「リッチなパン」の極致を目指しているのかもかもしれません・・・。 それにしても食パンの領域がエスカレートしているように思えます。


     


    n         あれやこれや、そんな思いをめぐらしながら、早速新鮮なうちにと思い、教室で一枚パクリとティスティング。 色は白じゃなく、ほのかに黄色い。 確かに甘くおいしいけど、何もここまでの金額を出さずとも、おいしいパンドミは他所でも購入可能。 いつもお気に入り(368円)でOKです。 900円台のパンを常食する方は、きっと5万円の化粧クリームを使う人なのかもしれないなぁ~(笑)と、ふと思ってしまう庶民的な私でした。
                


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  • vol. 330 リヒテンシュタイン展

    2012.10.8



    n         電車の中で広告を見た瞬間、これは行って見たい!! と直感。 ところで、名前に聞き覚えはあるけど、どこにある国だっけ・・? 調べるついでに会期や時間もチェック。 エッ、TVでも放映されるんだぁ~、その前に行かないとまた混雑に巻き込まれる羽目になるなぁ、という過去の経験から即座に行動。 


     


    n         もくろみは当り。 まだ閑散としていて、気に入った絵の場所にいつまでいても、誰ともぶつからず、本当に堪能できました。 イギリス滞在中も美術館を始め、個人所有の美術品を沢山見てきましたが、これはまた、別の方が所有する美術品、見ごたえがあります。 公爵の宮殿に飾ってあるように、なるべくそれを再現して展示すると、いうコンセプト。 特にバロック時代(1685~1725年: 年代は英国におけるアート&デザインの場合)の造形原理のシンメトリー(左右対称性)は、今でもインテリアのコンセプトとして受け継がれていますが、家具やタピストリー等を中心に、彫刻や絵画が配置。 この時代にMarquetry、いわゆる木材での象嵌細工が出てきますが、輝石を使った象嵌細工の家具の展示も。 また、絵だけみるのではなく、特に大きな絵はその額縁にさえ、その時代の造形美を見ることができます。


     


    n         生涯この国を訪れる機会は多分ないだろう・・・、そう思うと、100数十点の展示では何か物足りない、もっといろいろ見てみたい、そんな気にさせられたコレクションでした。
                


    ※ 朝日新聞社ニュース記事→ 一部、デジタルアーカイブとして絵画を見ることができます。
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  • vol. 329 マルベリー飾り付きスカートタッセル

    2012.10.7


    n         前回のコラムをご紹介した途端、「そういえば、マルベリー飾りのついたスカートはまだ出してなかったんだぁ~」。 きっと言葉だけじゃ伝わらないし、イメージも湧かないだろうなぁ、ということに気がついてしまいました。 新コースの開始直前で、マニュアル作りやらなんやらと、しなければならないことが山ほどあるのに、そっちのけで、作品作りに没頭してしまいました。 「あ~、気がつかなきゃ良かった、お願いだから、時間よ、止まって!!」。 そんな心境・・・・。


     


    n         新作は、デザインバランスを考えるのに、色違いで同じパーツをいくつも作るはめになり、こっちの組み合わせがいい、いや、こっちの方が・・・等と、またアクセントを入れるかいれないかで、悩みながら作るので、時間がかかります。 時々、妥協したくなる気持ちにムチ打ちながら・・・。 色は手持ちのものを活用しましたが、新しい木型も出番となり、すっきりとした、とても綺麗な色合いで完成!!  いずれカリキュラムに入ることでしょう。 ご希望があれば・・・・・・。
                


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  • vol 328 マルベリータッセル 新作その8

    2012.10.4


    10月9日(火曜)から開始予定の「カルトナージュのためのタッセルコース」の作品紹介、第8弾です。


    n         マルベリー(Mulberry)とは、英語で「桑の実」。 熟すと、濃い赤に変わりますね。 昔は良く見かけたような記憶がありますが・・・・。 スカートとして下げた丸い形が似ているので、この名称です。 実は、普段私の人生の中に入ってこないのが、「赤」という色。 今回挑戦してみましたが、完成度の高い色合いに仕上がったのではないかと思っています。 
                


     


    n         さて、「マルベリー」は、これもオーナメントの一種、仏語で、mûre。 今回はこれだけを使ったデザインしましたが、もちろんスカートの上を飾るものとして使えます。


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  • vol. 327 ふわもこネックのタッセル 新作その7

    2012.10.2


     10月9日(火曜)から開始予定の、「カルトナージュのためのタッセルコース」の作品紹介、第7弾です。


     



    n         店頭でも販売しているこのスタイル。 ある生徒さんが以前、どうしてもこれを作りたいとのことで、カリキュラムには無いものですが、お教えしましたことがあります。 その方が、「首のところが、フワモコのやつを作りたぁ~い。」ということで、「ふわもこネックのタッセル」です。 分かりやすく、親しみやすい名称なので、そのままいただきです!! (※ご本人には承諾済みです。)
                 


     


    n         私はいつも見慣れてしまっているので目新しさは無いのですが、意外に基本の応用性に気が付かないのかもしれないなぁ・・・と、今回カリキュラムの仲間入りを果たしました。 デザインはシンプルでも、やはり小さいサイズの制作は、別の難しさがありますね。 ※研究科カリキュラムの中に入ります。
                

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  • vol. 326 ツインタッセル、ボール飾り 新作その6

    2012.9.30


    n         房がふたつなので、「ツインタッセル」。 ボール飾りつきです。 今ご紹介しているこの新作シリーズは、基本的にカルトナージュ用と謳っていますが、いやいやそんなことはありません。 その使い道は、バッグに、ポーチに携帯に、と・・・とても幅広い応用性があると考えています。 このサイズは、7~8cm程度。 サイズを大きく変えれば、一段と活用範囲は、広がるでしょう。 皆さんのイマジネーションに期待・・・。


     


    n         ボール部分のデザインも、さりげなく強い色と、房の色とのコンビネーションでデザインしてます。 我ながら、ニクイ!! (笑) 
    ※研究科カリキュラムになります。
                

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  • vol. 325 ボールタッセル 新作その5

    2012.9.28


    近日発表予定の、「カルトナージュのためのタッセルコース」の作品紹介、第5弾です。


     


     


    n         大きなタッセルのスカートを飾る「ボール」。 やはりこれらもオーナメントの一種になりますが、これをアレンジし、ボールの間にカットラフを挟めたデザインに仕上げています。 名前はタイトル通り、「ボールタッセル (Ball Tassel with cut ruff)」。 長さは7cm程度と、あまり大きくは無いサイズ。
                


     


    n         下の写真は、現段階ではカリキュラムには含まれませんが、 Trinity Ball tassel シリーズ」とでも言いましょうか、似たようなデザインのタッセルなので、え~い、この際ご紹介しましょう。 ま、いずれはカリキュラム入りしそうですから・・・(笑)。  色を考えて1個試作したら止まらなくなってしまい、3個も作ってしまいました。 もちろん作るのも楽しいですが、色を考えるのがとても楽しい~♪と思いました。 何気選んだ色は、やはりコックリとした秋の色・・・・。 
                
     


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  • vol. 324 ブークレタッセル 新作その4

    2012.9.26


    近日発表予定の、「カルトナージュのためのタッセルコース」の作品紹介、第4弾です。


     


    n         このタッセルはスカートの部分に、アザミの形をしたループ房 <仏語: bouffette chardon bourcle> という名前の、オーナメントの一種を使ったタッセルです。 意味合いを理解していただくために、写真後方に、あえてタッセルのお尻部分 (失礼!!) を並べご覧いただいてます。 短い名前にして、要は区別がつけば・・・と。 
     


    n         高さ4cmの小ささ。 コロンとしてしていて、とってもかわいいでしょ。 活用範囲は、とても広いのでは、と考えています。
                


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  • vol. 323 ハシバミタッセル 新作その3

    2012.9.24

    近日発表予定の、「カルトナージュのためのタッセルコース」の作品紹介、第3弾です。

     

    n         新作タッセルは、その名称をも考えなければなりません。 ハシバミは、英語名Asian Hazelと言うので、当初これは、「ヘーゼルナッツ」と呼んでいましたが、ナッツ(実)はハシバミという植物の実の部分なので、少しその意味から離れてしまいます。 仏語の本も参考に、いろいろ考えた結果、シンプルにnoisetteノアゼット(仏語)を選び、また日本語名称として、「ハシバミタッセル(noisette)」にしました。 名称はつける時は、ほんとに悩みますね・・・。
                     

     

    n         そう言えば、この頭の形、どこかで見たことのあるような気がしませんか?  フランスの某有名タッセルメーカーが販売している鉛筆の先端に付いていたのでは・・・。 作りながら、そう思いました。 房は短いですが・・・。

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  • vol. 322 素晴らしいアンティークタッセル

    2012.9.22

    ◆ 「今年フランスで、アンティークビーズを仕入れてきたので、是非見にきてね。」と、友人に言われていたのでアトリエへ。  ビーズ刺繍教室(Kハウス)を主宰する彼女は、既に16年の長きに渡る教室歴があり、運営面では私の大先輩格。 足元にも及びません。  ビーズだけかと思っていたら、なんと「アンティークなタッセル」も拝見させていただきました。 この感激を早速写真に収めさせていただきました。

    ◆ 現地のアンティークビーズの仕入れ先で見つけたものとのこと。  お店の方のお話によると、1800年代後期のものだそうです。  使われている糸はシルクとコットンのみで、スカートには、torsade(螺旋状に撚られた房)、rosette(小さな薔薇のモチーフ)、また、vol. 190 タッセルの構造 モールド編でご紹介しました、ヘッドのテクニック等々、当時のオーナメント (さまざまな飾り類の意味)のデザインがふんだんに使われています。 しかし、アンティークと言っても、糸に痛みや経年変化による劣化はほとんど見られず、状態はとても良好なので、大事に保存されていたものと想像します。

                


     

     

    ◆  インテリアの世界でも同じですが、昔の家具の形は同じでも、ポリカーボネイト等の新素材になって、生まれ変わったりしています。 タッセルも同様、現代タッセルの中に、当時のデザインの名残りを沢山見ることができます。 本当にいいものを見せていただいて、感激でした!!  帰り際、思いもよらず「貸し出ししてもいいわよ。」とまで言っていただき、当教室でも皆さんにも、「本当の本物」をご覧いただける機会を作る予定でいますので、楽しみにしていてください。

    それにしてもまたもや、終電の帰還となりました。 話がはずみいつものことですが・・・・(笑)。

    タッセル教室東京自由が丘・ソフトファニシング教室のトリニティ